導入事例

三郷中央総合病院様

「愛し愛され信頼される病院」として、
地域の方に信頼される病院であり続けるために

三郷中央総合病院
Webサイト:
http://mchp.jp/

医療法人社団 愛友会 三郷中央総合病院ロゴ

血液検査は、患者様の体の状態を把握する大切な検査です。
採血では、患者様のストレスを和らげることが常に求められると考えています。

  • 郡司課長様
    三郷中央総合病院 医療安全推進室 責任者 看護部

※部署名、役職名は取材当時のものです。

電子カルテの導入に合わせて、採血業務を改善

医療法人社団愛友会 三郷中央総合病院様では、電子カルテの導入に合わせて、患者様への順番表示や採血管準備の自動化、採血時の本人照合など、中央処置室での採血に関わる多くの業務を改善されました。
その結果が、より正確な採血の実施や、採血待ちの患者様のストレス軽減などの成果に現れています。

愛し愛され信頼される病院

1986年(昭和61年)に開設された医療法人社団愛友会三郷中央総合病院様は、埼玉県三郷市にある総合病院として地域住民の健康を支える重要拠点になっています。

今回お話をお聞きした中央処置室では、日々外来患者様、入院患者様の採血や採尿に対応され、診察の前工程として重要な職務を担われています。また中央処置室は、救急外来と隣接しているために、救急車による搬送患者様への処置や、院内で調子が悪くなられた患者様への処置など、突発的な処置に対応する役割も担われています。看護師がその時々の状況に合わせ、患者様にとって最良の対応をすることになり、採血担当者の人数が日常的に変動しています。

採血では、どのような課題をお持ちでしたか?

血液検査は、患者様の体の状態を把握する大切な検査です。このため、なんと言っても採血間違いの撲滅が第一です。また注射針を使う採血は、患者様にとって負担になります。この点でも、採血漏れ・間違いなどによる再採血はあってはならないと肝に銘じています。次に運用面での課題が上げられます。診察の前工程となる採血は、どうしても朝に集中しますので、患者様をお待たせすることになります。このため採血時間を短くしたり、患者様が待つ際のストレスを和らげたりすることが常に求められています。また人員面では、中央処置室は救急外来や院内で調子を崩された患者様の処置も行っていますので、常に一定人数の採血担当者を確保できない点も悩みでした。

対策前はどんなご苦労がありましたか?

当時採血は紙の検査依頼書に則って行っていました。中央処置室では看護師が患者様の採血管を準備しますが、人が準備を行うと間違いを誘引しますし、時間と手間が掛かっていました。
採血管の準備は採血管に検体ラベルを貼り付けるのですが、まずインプリンタで診察券の氏名とIDを検体ラベルに複写してから、ラベルを一枚一枚手で採血管に貼り付けていましたので、たいへん時間が掛かりました。看護師は患者様一人ひとりの異なる検査に対して間違いが起こらないように注意するため、そのストレスも大きなものでした。
時には診察の結果などにより検査項目が変更されることもありましたので、検査依頼書の内容について検査科に確認するため、患者様にお待ちいただいたこともありました。また当時は進行状況の表示はなく、患者様の順番が来てからお名前をお呼びし、中央処置室に入っていただいていましたので、ご自分の順番が来ているかご確認いただくことも多くあり、ご不便をお掛けしていました。

今回大きな改善に動かれたきっかけはなんでしょうか?

これまでも現場での作業改善を進めていましたが、2012年に電子カルテを導入し、中央処置室の運用も大きく見直すことにしました。

改善のポイントとしてどんなことを上げられましたか?

大きくは次の点を上げました。

  • 新しく導入される電子カルテの検査指示データを活用して、採血を行うこと。
  • 手作業で対応していた採血管の準備を自動化し、正確に短時間で準備すること。
  • 採血指示書と患者様ご本人をバーコードで照合してから採血することで、間違いを防止すること。
  • 患者様向けに、進行状況を案内する番号案内表示機を用意し、順番待ち状況を案内すること。

これらを通じて、救急外来患者様などへの処置により、仮に採血担当者の人数が一時的に減少しても、できるだけ患者様をお待たせせず、正確に採血できることを目指しました。

当社製品をお選びになられたポイントはなんでしょうか?

やはり同じグループである上尾中央総合病院で、すでに導入実績があったので安心しました。また検査科からの紹介であったことも大きいです。採血は止められない業務ですので、機器の故障に対して注意を払っていました。今回導入した採血業務支援システムi・presも、やはり機械ですので故障は避けられません。しかし、万が一機械が故障した際のバックアップが二重三重に用意されており、この点でも安心感を得ました。

また今回患者様向けに、採血の進行状況をお知らせする番号案内表示機と呼び出しチャイム音を導入しましたが、営業担当の増岡さんは、採血の手順を想定し、よくアドバイスをしてくれて助かりました。業務には予測不能な障害は付きものですが、お話をする中で、小林クリエイトさんは細やかに対応いただける印象を持ちました。

導入後の効果をどうお感じですか?

採血が集中する時間帯によっては、今でも患者様にお待ちいただくことがありご不便をお掛けしますが、採血待ちされる際の待ち時間は減らせたのではないかと感じています。従来は順番をお呼びするまでは、ご自身があとどれくらい待てばいいのかわからないままお待ちいただいていました。
しかし現在は、採血の進行状況を番号案内表示機でご覧いただけますので、患者様からの順番の確認もたいへん少なくなりました。また受け付けした整理番号順に採血を進めていきますので、順番が前後するのではという不安もなくなられたようです。採血の際には、お名前による本人確認に加え、採血指示書と受付時に患者様へお渡しした整理番号票のバーコードによる照合を患者様の目の前で行い、採血管が間違いないことをご確認いただいています。

病院側の効果としては、検査指示データに基づき採血準備を自動化したことと、採血時にお名前による本人確認に加え、毎回バーコードにより検査依頼書と患者様ご本人を照合することで、採血間違いの防止力を高めることができました。さらに採血時には担当した看護師のIDも取得し、採血実施ログも取るようにしています。採血準備を自動化したことで、看護師の採血準備に掛かる工数が減り、1件あたりの採血にかかる時間を短縮できました。このことにより救急外来で看護師が処置にあたっても、採血が長時間滞るようなことがなくなりました。

小林クリエイトと協業する中で苦労話などございますか?

採血の進行状況を表す番号案内表示機を、中央検査室の入口に設置しましたが、処置室の前に座っている患者様から見にくいとの声が上がりました。そこで急遽対面の生理学的検査室にも番号案内表示機を追加しました。当初、生理学的検査室の番号案内表示機と間違うのではないかと思っていましたが、患者様の意見は違っていました。この点でも、小林クリエイトさんには、迅速な対応をいただき助かりました。

小林クリエイトにメッセージを!

このたび小林クリエイトさんの採血管準備装置「i・pres with」を導入し、採血業務が一変しました。採血までの準備が短縮し採血管間違いもなくなり、患者様の待ち時間減少につながりました。また、整理番号を番号案内表示機に表示するようにしたことで、患者様がいつ呼ばれるのかというストレスがなくなったように思います。私達にとっても業務がスムーズになり、患者様に余裕をもって対応することができるようになりました。

増岡さんをはじめ、小林クリエイトの方々には私達の意見を積極的に取り入れていただき、患者様・病院双方にとってストレスのない仕組みを作っていただけたと思います。導入後のメンテナンスも快くみていただいており、安心して使用することができています。

私をはじめ、スタッフ一同「導入してよかった」という意見です。今後も品質の改良をめざしていただき、発展されることを願います。

ありがとうございました。

ご協力ありがとうございました。

小林クリエイト

増岡 浩史
北関東営業所 エキスパート

採血をされる患者様への安全と質の向上に貢献できていることをうれしく思います。また、職員の皆様からは、安心して処置できるようになったとの声をいただきありがたい限りです。余談ですが、ラベルの手貼り時代にはもう戻れないと仰られておられました。(笑)

採血業務は、病院業務の中で激務のひとつと考えております。具合の悪い患者様を少しでも待たせないように、速やかな準備を行い、間違いない採血をしなければ、正確な検査結果が得られません。私たちが職員の皆様に代わって採血をすることはできませんが、弊社の機器とシステムのご提供によって外来・入院患者様毎の迅速、かつ間違いのない確実な採血管の準備、採血患者様の取り違いの防止については、お手伝いができます。

今後も安全・安心のお手伝いをさせていただければと思います。