情物一致とは?
在庫管理における重要性と情物一致を
実現するテクノロジーを解説!
情物一致とは、管理者が管理している情報と現場にある物の数が一致している状態のことを指します。情物一致が実現すれば、適切な生産管理や入出荷管理、在庫管理などが行いやすくなります。そこで本記事では、情物一致の概要や特に在庫管理を実現するためのポイント、テクノロジーを解説します。
製造業で求められる「情物一致」
製造現場の生産や搬送、保管における管理の概念に「情物一致」という言葉があります。
以降では、情物一致の意味やその目的を解説します。
情物一致とは
情物一致とは、管理者が管理する「情報(データ)」と現場に実際にある「物の数や状態」が一致していることを言います。製造業の場合、製品の在庫管理や工程間の製品の状態、部品の管理、製品検品などの情報に間違いがなく、データ通りの状態であることを意味します。
製品が移動したときや故障した場合に、管理している情報と実際の状態が一致していなければ、生産ラインの一時停止のような大きな支障に発展する恐れがあるため、製造業において重要な概念と言えます。
情物一致を行う目的
情物一致を行う目的としては、現場での製品といった資産の紛失を防ぎ、損害を少なくすることが挙げられます。情物一致の状態であることにより、資産である製品が現在「どこに」「どれくらい」「どのような状態」であるか正確に把握でき、紛失防止や、紛失時の早期検知を実現できます。
また、情物一致の状態は、データと現物の数に誤差が発生しないため、現場に出向いて製品を確認せずとも、PC上で完結でき、管理業務の効率が格段に向上する効果も期待できます。
在庫管理における情物一致の重要性
情物一致は、製造業において管理を必要とするさまざまな工程で重要といえますが、特に行うべきなのが在庫管理です。在庫管理とは、製造現場に存在する原材料・仕掛品・製品などの在庫を生産や販売などの活動に照らしあわせて、適切な数・状態で管理することです。
製造業における在庫管理は、以下のような情物不一致な状態がしばしば発生し、適切な管理が困難になっているケースが多いです。
・データと現物の数が一致していない
・ 置いてあるモノと表示が違う
・ 置き場のスペースが狭く、作業性が悪くなるのでモノを移動することが頻発している
・ 担当者が把握していないモノがある
適切な在庫管理ができていないと、急な在庫切れによる欠品や余剰在庫によるコスト増加の恐れがあるため、情物一致を実現する対策が必要となります。
在庫管理の情物一致を
実現するための3つのポイント
在庫管理の情物一致を実現するためには、以下3つのポイントを押さえることが重要です。
ポイント①:入出荷ルールの周知・徹底
情物不一致が起きる原因として考えられるのが、入出荷時のルールが作業員に周知しておらず、徹底できていないことです。例えば、入荷時の伝票を確認しない、置き場を知らないために不適切な場所においてしまう、従業員が出荷時間以外に製品を持ち出してしまうといったことが挙げられます。
このような事態を避けるためにも、入出荷の際のルールを作成し周知・徹底させることが重要です。また、入出荷のルールを策定するときは、いつの時点で入荷・出荷になるのかなど、タイミングの明確な設定と従業員との認識合わせも必要です。
ポイント②:データ入力・管理の徹底
2つ目は、製品の処理ごとのデータ入力・管理の徹底です。
多くの現場では、製品を移動する際に、面倒や手が空いていないといった理由から、その処理のデータ入力にタイムラグが生じる場合があります。そのため、リアルタイムで情報が反映されず、場合によってはデータの反映自体を忘れてしまうこともあります。
また製造現場は作業が短期間に集中することが多いため、一度処理が遅れたり、忘れたりしてしまうと、正確な在庫管理の状態把握が困難になり、ブラックボックス化してしまう恐れがあります。
そのため処理ごとにデータの入力とその管理を徹底することが大切です。
ポイント③:在庫管理システムの構築
上記2つのポイントを徹底しようとしても、表計算ソフトなどで在庫管理を行っている場合、従業員にとって入力・管理しづらく、複数人が情報を更新し、在庫情報の共有がうまくできないため、情物一致は実現できません。
在庫情報や入出荷情報などを活用して、在庫を適切に管理するとともに業務を効率化できる在庫管理システムの構築が重要です。
情物一致を実現する「自動認識技術」
情物一致のためのルールやデータの入力・管理の徹底、在庫管理システムの構築を実現するテクノロジーとして「自動認識技術」があります。自動認識技術とは、人を介さずハードとソフトを含むリーダー機器によりバーコードやRFタグなどのデータを読み取ることで、内容を認識する技術のことです。
こういった技術を活用することで、作業員にとって手間なくルールやデータ入力・管理が徹底でき、そのデータを活用することで適切な在庫管理システムの構築が可能となります。
また自動認識技術の1つであるRFIDにおいては、製品の複数読取も可能であるため、業務の効率化や人手不足解消も期待できます。
在庫管理における自動認識技術を用いることの具体的なメリットについても、以下記事でご紹介しています。
自動認識技術を活用した在庫管理システムの特徴
自動認識技術を在庫管理システムに活用することで、在庫管理業務を大幅に効率化することが可能です。具体的には、以下のような効果が期待できます。
・複数製品の在庫状況を一括で在庫管理システムに取り込むことができるため、作業時間が大幅に短縮される
・人手による入力ではないため、ミスが削減される
・棚卸作業を在庫管理システムの内容と照らし合わせながら行え、結果を在庫管理システムの台帳にそのまま反映することができるため棚卸工数を大幅に低減できる
このような自動認識技術における製造現場のメリットを以下記事でも詳しくご紹介しています。
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自動認識技術を活用したさまざまなシステムも自社開発しているため、自動認識技術を活用した情物一致の実現や、現場の作業効率化、コスト低減も効果的に実現できます。
以下資料では、自動認識技術の中でも特に、最先端かつ便利な技術であるRFIDの導入前に知っておくべきチェックポイントをまとめています。自動認識技術についてご興味のある方はぜひご覧ください。
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