段取り八分・仕事二分
工場・製造現場の段取りを最適化するための
ポイントとは

仕事において、準備の大切さを表す「段取り八分、仕事二分」という表現がありますが、工場・製造現場においても同じことが言えます。工場・製造現場の段取り最適化を実施することは、生産率や稼働率の向上につながるため、今一度見直す機会が必要ではないでしょうか。本記事では、工場・製造現場の段取りを最適化するためのポイントと段取りを改善するサービスについて紹介します。

 

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工場・製造現場の段取り最適化とは

工場・製造現場における段取りとは、生産工程に合わせ、必要な道具や材料を事前に準備して段取り時間を短縮したりすることを指します。近年、工場では市場ニーズの多様化により、多品種少量生産・短納期化に対応した生産体制が求められています。小ロット生産では段取りを行う頻度が多くなるため、段取り最適化がより一層重要になります。では、段取りを最適化すると、具体的にどのようなメリットが得られるのかを以下で解説します。

生産効率が上がる

生産工程の段取りを最適化することで生産効率が上がります。理由としては、機械や装置の稼働率を上げることができるからです。段取りができていないケースとして、材料の供給待ちによる機械の稼働停止や、工程変更前の準備不足による段取り替えに時間がかかる、工具や治具など必要なものを準備していないケースなどが挙げられます。段取りの最適化を行うことでこのようなムダな時間を削減することができ、生産効率を上げることができます。

製造コストの削減が見込める

もう1つの理由は、製造コストの削減が見込めるためです。前述したように、機械や装置の稼働率を上げることで、1個あたりの原価低減につながります。製造工程のコスト削減活動として、材料の原価低減や不良品のロスを削減する活動ができていても、段取りや工程変更・立ち上げ時の時間短縮まで、改善できていないことがあります。このようなムダを削減することで、製造コストの削減が期待できます。

以下の記事では、多品種少量生産に対応した生産体制でも効率的に業務を行う方法を紹介しています。あわせてご覧ください。

工場・製造現場の3つの段取り

段取りを最適化するために、まずは工場・製造現場での段取りを「外段取り」「内段取り」「ムダな段取り」の3つに分類しましょう。この章ではそれぞれの段取りについて解説します。

外段取り

外段取り業とは、機械を動かしながらでも行える段取りのことです。具体的には、加工している間に治具・材料を事前に準備したり、金型を予熱したりすることが挙げられます。

内段取り

内段取りとは、機械・作業を止めなければ行えない段取りのことです。具体的には、金型の取り替えやトラブル対処です。内段取りは、可能な限り外段取りに変更することが重要です。全体の段取り時間は同じでも、機械を動かしながら行える外段取りの時間が長いほど、生産する時間が長くなるためです。

ムダな段取り

ムダな段取りとは、金型・治具・工具など、モノを探すことを指します。本来、整理整頓がされていれば、このムダな段取りはなくせます。しかし、繁忙期になると、どうしても発生してしまうのが、ムダな段取りです。段取りの最適化において、このムダな段取りをなくす仕組みをつくることがとても重要になります。

ムダな段取りが発生する原因とは?
改善するためには?

今回は工場・製造現場で発生するムダな段取りについて、原因と改善策を紹介します。ムダな段取りが発生する原因は以下の2つです。

段取り替えの準備ができていない

ムダな段取りが発生するもう1つの原因として、段取り替えの際に、検査仕様書・手順書・図面といった準備ができていないことが挙げられます。検査仕様書・手順書・図面を探して持ってくる時間はムダな段取りにあたるため、検査仕様書・手順書・図面をデータ化・画面表示し、段取り替えがスムーズに行えるようにすることが重要です。

整理整頓ができていない

ムダな段取りが発生する原因の1つは、金型・治具・工具などを探すのに手間や工数がかかっていることです。このようなことが起こらないために、整理整頓を徹底することが重要ですが、前述したように繫忙期になると、整理整頓まで行き届かないケースがございます。それ以外に、備品や工具の所在を特定の担当者しか把握していないケースや、置き間違いや置き忘れによって所在がわからなくなるケースも珍しくありません。

モノを探す「ムダ」削減方法については以下でも紹介しております。ぜひご参考にしてください。

小林クリエイトが提案する段取り最適化を実現する2つのサービス

以上に紹介した改善を実現するサービスを提供しています。段取りを最適化するシステムは以下の2つです。

検査仕様書表示システム

RFID探索アプリ

RFID探索アプリは、RFIDを取り付けた対象物との距離に対応して通知音で知らせることで、対象物を探しやすくするシステムです。RFID探索アプリを活用することでRFIDを取り付けた金型・治具の場所を確認できるため、製品を探す時間を短縮でき、整理整頓も可能です。

本記事で紹介したサービスの活用方法は、以下でも紹介しております。
段取りのムダを減らしたい方、これらのサービスに興味を持った方はぜひご覧ください。

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