貸出資産の所在管理ができていない企業で起きている3つの損失と解決方法

貸出資産の管理において、「どこにあるか分からない」「いくつあるか把握できていない」といった課題を抱えていませんか。

・貸出している資材の所在が分からない
・どこにいくつあるか正確に把握できていない
・返却されていないものがある気がするが追えない
・気づくと資産数が増えている

このような状態が続くと、現場では正確な把握よりも「不足しているかもしれない」という前提で判断され、結果として資産が増え続けてしまいます。

本記事では、貸出資産の所在管理ができていない企業で起きている問題と、その原因、そして解決方法について解説します。

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なぜ貸出資産は増え続けるのか?

製造現場では、工具・治具・資材などの「貸出資産」が増え続ける現象がよく発生します。以下では、貸出資産が増え続ける原因を解説します。

所在・数量・返却状況が把握できていない

工場や倉庫では、資産管理が不十分だと物品の所在が分からなくなり、生産性の低下や追加手配の要因になります。特に紙やExcelで管理している場合、記録がリアルタイムに反映されず、「誰かが持っていったはず」といった曖昧な認識になりやすいです。その結果、「探すより新たに手配した方が早い」という判断が繰り返され、資産数の増加につながります。

足りない前提で判断している

管理が可視化されていない現場では、「足りないかもしれない」という前提で意思決定が行われがちです。資産が過剰になる背景として、機会損失への過度な警戒があり、欠品回避を優先するあまり追加の保有・発注が正当化されやすくなります。
製造現場では特に停止リスクのコストが大きいため、担当者は不足の責任を避けようとします。すると、実数確認より先に「念のため持つ」「念のため買う」という行動が合理的に見え、結果として資産総量が膨らみます。

実数ではなく感覚で判断している

貸出資産がでは、判断の根拠が実数ではなく、経験や印象になっていることが少なくありません。手書き管理や記録漏れがある環境では、正確かつ最新のデータを参照しにくく、担当者ごとの感覚に依存しやすくなります。

拠点や部門ごとに情報が分断されている

拠点や部門ごとに台帳やルールが分かれていると、全社で融通できる資産が見えにくくなります。例えば、ある部門では余っていても、別の部門では不足しているといった状態になりがちです。
本来であれば社内移管や一時的な融通で対応できるものも、部門単位の追加購入に置き換わり、結果として資産数の増加につながります。

見えない資産が生む3つの損失

見えない資産があると、単に「管理の手間」が増えるだけでなく、過剰購入、滞留、機会損失といった問題も生じます。

①過剰購入によるコスト増

見えない資産があることで過剰在庫や過剰保有状態になると、必要以上の保管費や管理費が発生し、固定費の増加やキャッシュフローの悪化にもつながるため、企業の利益を圧迫します。
貸出資産でも構造は同じで、所在や保有数が見えていないと、現場は不足を前提に追加手配しやすくなります。
つまり、見えないことが原因で重複購入が起き、モノの購入費用だけでなく、保管・棚卸・管理にかかるコストまで増やしてしまうということです。

②滞留資産・未回収による管理ロス

資産の循環が滞り、長期間動かない状態では、スペース確保と管理の負担が継続的に発生します。
製造業では、金型のように外部業者や協力会社へ貸し出す資産も多く、所在管理が不十分だと、必要な時に使えないだけでなく、所在不明や回収遅れのリスクが高まります。
また滞留した資産は、会計上は資産でも実務上はすぐ使えない「眠っている資産」に近く、持っているだけで価値を生まない状態に陥ります。

③機会損失(生産遅延・納期遅れ)

必要な場所に資産がないと、生産の停滞や納期遅れといった機会損失につながります。
特に製造現場では、必要なタイミングで金型や治具などの重要資産が使えないと、生産ラインの停止や工程遅延が発生しやすくなります。
これは追加購入コストよりも深刻で、売上機会、納期に対する信頼、現場の段取り効率まで同時に失いかねません。

所在管理はどう実現するのか?

所在管理は一般的に以下のような仕組みで実現されます。
紙・Excel管理では限界があるため、個体識別や自動での読み取り、システム上での一元管理を行うと良いでしょう。

紙・Excel管理では限界がある理由

紙やExcelによる管理は、情報の更新がリアルタイムで反映されず、記録漏れや入力ミスが発生しやすい点が課題です。そのため、「どこに何があるのか」「いくつあるのか」「返却されているのか」といった状況を正確に把握することが難しくなります。
結果として、実態と管理情報にズレが生じ、現場では正確な確認ではなく推測に頼った判断が行われやすくなります。

資材ごとに個体識別(RFID・バーコードなど)

所在管理の出発点は、資材を1点ずつ識別できる個体として扱うことです。例えばRFIDに固有IDを付与することで、個品単位や管理単位ごとの追跡が可能になります。またバーコードや二次元コードも資産ラベルとして個体識別に活用できます。
この個体識別の仕組みがないと、たとえば「同じ工具は10本ある」ことは分かっても、「そのうちどの1本が誰の手元にあるのか」までは追えません。
個体単位で識別できるようになることで、所在、移動履歴、利用状況を資材ごとに結び付けて管理できるようになります。

出荷・返却時に自動で読み取り

個体識別に加え、出荷時や返却時にRFIDリーダライタやハンディ端末で自動読み取りし、資材の移動をその場で記録する仕組みも重要です。

RFIDは非接触で一括読み取りが可能なため、通路や入口に設置したで自動記録できます。
これにより、従来のように1点ずつ確認・記録する必要がなくなり、貸出、返却、保管場所変更といった工程を現場負担の少ない形で実行できます。

システム上で一元管理する

読み取りデータを活かすには、最終的に情報をシステム上で一元管理することが欠かせません。RFIDやバーコードを導入したうえで、取得したデータを資産管理システム等と連携し、最新の所在情報として集約することで、「今どこに何があるか」を共通の事実として把握できるようになります。

一元管理ができると、総数、現在地、移動履歴、利用状況、返却状況を1つの基盤で確認しやすくなります。
さらに各工程や拠点の情報を横断して見られるため、探索時間の短縮だけでなく、重複購入の抑制、滞留資産の把握、判断の迅速化にもつながります。

貸出資産管理で重要なのは「見える状態」をつくること

貸出資産の問題の多くは、“見えていない”ことが原因です。所在・総数・返却状況が把握できない状態では、過剰購入によるコスト増や滞留資産の発生、必要な時に使えないことによる機会損失が重なり、現場の生産性と収益性を低下させる要因となります。
こうした課題を解決するには、「どこに・何が・いくつあり・返却されているか」を正確に把握できる状態をつくることが重要です。

「所在・総数・返却状況」を正確に把握するためのソリューションとして、小林クリエイトでは備品の所在をみえる化し、無駄な購入を削減する仕組みである「ぶっぴんさん」をご提供しています。
「ぶっぴんさん」は、RFタグや二次元コードを備品に取り付けることで、備品の所在管理を今までより簡単に実現できるツールです。対象物に取り付けるRFタグ・二次元コードについても、小林クリエイトが運用環境や用途に合わせて最適なものをご提案するため、スムーズに導入・運用いただけます。

また、循環輸送資材のみえる化を実現するシステムである「RePaX」も提供しています。ハンディリーダーやゲート型リーダーで読み取った循環輸送資材の総量や、いつ、どこへ出荷したか、返却されているかを可視化できます。

「ぶっぴんさん」や「RePaX」の詳細はこちらをご覧ください。

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