RFIDは水に弱い?
水に濡れる場所での活用方法を解説

RFIDは製造現場の生産性向上に大きく貢献しますが、水に弱い性質があり、通信に支障が出る可能性や、インレイが破損する可能性があります。水に濡れる場所でRFIDを活用するためには、設置位置の工夫や防水加工されたタグの選定などの対策が重要となります。
本記事では、RFIDが水に弱い理由や、水に濡れる場所でRFIDを活用する方法を解説します。

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RFIDが水に弱い理由

RFIDは電波を利用してデータのやり取りを行う技術ですが、水分や液体は電波を吸収・減衰する性質を持っています。
このため、RFタグが水に近い環境に置かれると、以下のような問題が発生します。

電波の吸収:水分が電波を吸収することで、RFタグへの電力供給が不足し、通信が途絶える可能性があります。

通信障害:水分が電波を吸収することで、RFIDリーダライタがRFタグを正確に読み取れなくなることがあります。

インレイの破損:水分に濡れる環境で使用した場合、材質や構造によっては、水分がICチップやアンテナを腐食させる可能性があります。

タグの剥がれ・損傷:水流や水圧によってタグが剥がれたり、破損したりする可能性があります。

例えば、水の入ったペットボトルにRFタグを貼り付ける、ペットボトルをRFタグの近くに置くなどすると読み取りに支障が出ます。また、人の手や身体でRFタグが隠れてしまうと人体に含まれる水分により読み取りができなくなる場合もあります。

特にUHF帯の電波は水分に吸収されやすく、RFタグとRFIDリーダライタの通信距離が極端に短くなり、読み取りが不安定になりやすいです。

水に濡れる場所でRFIDを活用するには

水に濡れやすい場所でRFIDを活用する場合には、以下のような対策をとると良いでしょう。

RFタグを防水加工する

防水加工により、RFタグ内部のICチップやアンテナが水分から保護され、正常な動作を維持できるようになります。簡易的な加工方法としては、一般的なRFタグを樹脂封止加工して防水機能を持たせる方法があります。

防水性能の規格(IPX7,IPX8など)に準拠したRFタグも存在し、液体を扱う食品工場や雨風にさらされる屋外などでも利用が可能です。
また、防水加工によりRFタグを水分から守ることで耐久性が高まり、長期的に使用できるようになるメリットもあります。
ただし、RFIDアンテナ・RFIDリーダライタへの防水対策も必要な点には注意が必要です。

小林クリエイトでは、樹脂封止加工をして防水機能を持たせたRFタグをご提供しています。
詳細は以下資料をご覧ください。

RFタグの設置位置を工夫する

水の影響を避けるため、完全に水没する場所を避ける、水がかかりにくい面に貼り付けるなど、設置位置を工夫することも重要です。
水とRFタグの間に空間(エアギャップ)を作るだけでも読み取りやすくなります。

適切な周波数帯を選定する

防水性能のあるRFID・RFタグで適切な管理をしよう

RFIDは水に弱いという性質はありますが、防水加工されたRFタグや適切な対策を講じることで、水に濡れやすい環境でも使用でき、業務の生産性向上に大きく貢献します。RFタグの選定や設置方法を工夫し、環境に適した製品を導入することで、RFIDの活用範囲を広げることが可能です。
導入前には、実際の使用環境で、通信距離や読み取り性能、耐久性などを事前にテストすることが重要です。
RFタグに防水加工を施すなどの工夫をして、適切な管理を実現しましょう。

小林クリエイトでは、さまざまな種類のRFIDをお客様のニーズや使用環境に合わせて提案しています。長年製造業の現場改善で培ったノウハウを活用し、貴社に最適な RFID 製品の運用サポートが可能です。
RFIDアンテナ・RFIDリーダライタやRFタグの提案だけではなく、RFIDを利用したシステム・ソリューションもあわせて提供しています。

以下の資料では、RFIDリーダライタやRFタグの種類を一覧でご案内していますので、RFID導入にご関心のある方はぜひご覧ください。

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