RFID導入前に役立つ記事6選 -基礎知識・事例・価格・進め方・種類と選定ポイント-

「RFIDの導入を検討しており、種類や価格、導入事例などを知りたい」という方に向けて、この記事ではRFID導入前に役立つ基礎知識を解説します。
導入事例、価格、導入の進め方など、各トピックについて詳しく解説している記事も紹介していますので、そちらもあわせてご覧ください。

RFID導入で知っておくべき基礎知識
RFID(Radio Frequency Identification)とは、無線通信を使った自動認識技術のことです。専用のタグ(RFタグ)とリーダライタ(読み取り装置)を使用して、非接触で対象のモノを識別・管理します。
「RFタグ(ICタグ)」「RFIDリーダライタ」「処理システム」の3要素で構成されており、RFタグとRFIDリーダライタとの相互通信によって情報の読み書きを行う仕組みです。
導入されている業界・分野は幅広く、物流倉庫や製造現場における在庫管理のほか、小売や交通、医療、イベント会場などでも活用されています。
RFIDは、従来のバーコードや二次元コードと比較して以下のような特徴があります。
・非接触で読み取り可能:
RFIDは電波を利用してデータを送受信するため、対象物が見えなくても、電波が届く範囲であれば情報を読み取ることができます。使用する周波数やリーダーの性能にもよりますが、数センチから数メートルの範囲で通信が可能です。
・複数のタグを同時に読み取り可能:
バーコードのように1つずつスキャンする必要がなく、複数のRFタグを一括で読み取ることができるため、作業効率が大幅に向上します。製造や物流現場で対象物を大量に読み取るのに適しています。
・情報の書き換えが可能:
RFタグ内のデータは必要に応じて更新することができます。製品名や価格などの情報を変更する際、タグを再利用できるため、コスト削減につながります。
・耐久性が高い:
RFタグは耐久性に優れており、厳しい環境下でも使用可能です。例えば、汚れによる読み取り不良が発生しないため、交換の頻度が抑えられるほか、高温環境のような過酷な条件でも使用できる特殊なタグもあります。
こうした特徴により、複数タグの一括読み取りを通じた作業効率の向上や人的ミスの削減、リアルタイムでのデータ管理、作業時間の短縮や省人化を通じたコスト削減など、さまざまなメリットを得られます。
RFIDの仕組みや特徴などの基礎知識については、こちらの記事でも解説しています。
RFID導入検討に役立つ記事6選
以下では、RFID導入検討に役立つ6つの記事をご紹介します。
各トピックの詳細についてはリンク先の記事をご覧ください。
① RFID導入用途
RFIDは、主に以下の目的で活用されています。
・在庫管理の効率化
・通い箱・パレットの紛失防止
・フォークリフトの事故防止
・金型管理の効率化
・工具の持ち出し管理
・材料の先入れ先出しの徹底
・モノの探索時間の削減
・棚卸業務のヒューマンエラー削減
目的別の活用事例の詳しい効果については以下記事をご覧ください。
② RFIDの価格について
RFIDを導入する際にはRFタグやRFIDリーダライタなどの導入コストがかかります。RFタグの価格は、標準的なものでは1枚10円~30円台程度、RFIDリーダライタの本体価格は20万円~30万円程度(ハンディ型や据え置き型)です。
また、ソフトウェアや周辺機器(RFID対応のラベルプリンター)の導入費用もかかります。
各アイテムの価格は種類や発注ロット、要件などによって変動します。昨今のインフレの影響から、価格上昇の可能性も念頭におく必要があります。
RFIDの最新の価格動向や各アイテムの種類別の価格など、RFIDの価格について詳しくは以下記事をご覧ください。
③ RFID導入の進め方について
RFIDの導入には大きく分けて6つのステップがあり、各手順を理解して導入後のイメージをつかみながら進めることが重要です。
具体的には、導入前の事前検討として「現状の課題の抽出」「導入効果の検証」「RFタグ・ラベル導入に向けた情報整理」の3つがあります。
その後の設計・構築・導入段階としては、「RFタグ・ラベル/システムの選定」「現場テスト・検証」「本導入」があり、これらの手順を順番に進めていきます。
本導入後は、実際の現場で読み取り性能が十分に発揮できているかを都度確認することも重要なポイントとなります。
RFID導入の詳しい進め方やポイントは以下記事をご覧ください。
④ RFIDリーダライタの種類について
RFIDリーダライタには持ち運びができる「ハンディタイプ」と、特定の場所に設置して使用する「定置型」があり、それぞれ以下の種類に分けられます。
【ハンディタイプ】
・一体型
・セパレート型
【定置型】
・卓上型
・据え置き型
RFIDリーダライタの種類別の特徴や、出力タイプにおける分類については以下記事をご覧ください。
⑤ RFタグ・ラベルの種類や選定ポイントについて
RFタグ・ラベルは大きく分けて「パッシブタグ」「アクティブタグ」「セミパッシブタグ」の3種類があり、目的によって使用するタグが異なります。
パッシブタグ:
RFIDリーダーからの電波を動力源として動くRFタグです。一般的なタイプであり、広く使われています。
アクティブタグ:
電池を内蔵しており、それによって動作するタイプのRFタグです。
セミパッシブタグ:
通常時にはパッシブタグとして動作し、必要な時のみ内蔵電池を駆使してアクティブタグとして動作するRFタグです。
また、RFタグ・ラベルは周波数帯によって「LF帯」、「HF帯」、「UHF帯」、「マイクロ波帯」に分けられます。日本国内でモノの管理に利用されているRFタグ・ラベルは、主にUHF帯(920MHz帯)のパッシブタグですが、使用環境に応じて適切な周波数帯のタイプを選定することが重要です。
さらに、RFタグ・ラベルは一般的に金属や水に弱いと言われていますが、金属に適しているRFタグ・ラベルや防水対応ができるRFタグ・ラベルもあります。そのため、対象物に応じて選定することもポイントです。
RFタグ・ラベル選定における注意点や失敗しないポイントについては、以下記事をご覧ください。
⑥ RFIDプリンタの種類や価格、必要になるケースについて
RFID導入時に、RFIDプリンタをあわせて導入するケースもあります。RFIDプリンタはRFタグへのデータの書き込み(エンコード)のほか、RFタグのラベル表面に製品名や個数、バーコードなどを印字することもできます。
価格は機種や機能によって異なります。
RFIDプリンタの種類や相場価格、必要なケースについては以下記事をご覧ください。
RFID導入のご相談は小林クリエイトへ
RFIDは、非接触で効率的に情報を管理できることから幅広い分野や用途で活用されています。製造現場においても人手不足解消や生産性向上を実現できるソリューションとして、その重要性はますます高まっていくと考えられます。
本記事でご紹介した導入のステップやRFIDの種類、価格、活用事例などの基礎知識を押さえたうえで積極的に導入を検討しましょう。
以下の資料では、小林クリエイトがご提供するRFIDのソリューション例やRFIDリーダライタ、RFタグの種類を一覧でご紹介しています。どのようなRFIDリーダライタ/RFタグがあるのか知りたい方や、最適なRFIDソリューションを知りたい方はぜひご覧ください。
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