RFID活用事例8選!製造現場・工場での
メリットや導入方法についても解説

自動認識技術の1つであるRFIDは、製造業における業務効率化や省人化などに大きく貢献します。実際に、在庫管理や通い箱の紛失防止、フォークリフトの事故防止といった目的で利活用されています。本記事では、RFIDの活用事例を8つご紹介します。

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製造業の効率化・コスト低減に活用されるRFID

RFIDの基礎知識

RFIDは、無線技術を活用した自動認識技術およびシステムのことです。製品や部品などに取り付けられた「RFタグ」と呼ばれるICタグを、専用リーダーで読み取ることによりデータを取得します。

専用リーダーのアンテナからRFタグへと電波を発信し、RFタグのアンテナで電波を受信します。するとタグが駆動し、タグ内部で情報を処理してデータを専用リーダーに送信し、リーダーが情報を取得したあとにモバイル端末やPCへデータを転送する仕組みです。

小売、製造、物流などさまざまな業界の現場で利活用されています。

RFIDの導入メリット

RFIDを活用することで、数メートルから数十メートルの離れた距離からでも複数のタグを一括で読み取ることができ、箱の中などに入っているタグも開封することなく読み取れます。また、RFタグそのものが破損しなければ、何度でもタグ内の情報の書き換えや追記ができることなどもメリットです。

このように、従来型のバーコード読み取りにないさまざまな特性によって、作業時間の大幅な短縮や省人化、それによる生産性の向上を実現できます。

RFIDについては以下の記事で詳しく解説しています。

製造現場・工場でのRFID活用事例8選

以下では、製造現場・工場におけるRFIDの活用事例を8つご紹介します。

1.在庫管理の効率化

在庫管理では、製品や資材などを必要なときにすぐに供給でき、過不足が起きないようにすることが重要です。RFIDを用いて在庫管理を行うことで、各工程の在庫数量の一元管理を実現し、余剰在庫をなくし在庫切れも予防できるようになります
さらに、一度に複数の在庫の読み取りが可能なため、在庫管理にかかる時間を大幅に短縮することができます。

在庫管理へのRFIDの活用方法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
RFIDによる在庫管理のメリットとは?
バーコードによる管理との違いや活用方法について解説

2.通い箱・パレットの紛失防止

通い箱やパレットは循環輸送資材として様々な会社・部門を介して循環することで、どこに何がどれだけあるのか分からずに、余分な資材を購入するケースも珍しくありません。そこで、通い箱やパレットの所在を把握する仕組みづくりとしてRFIDの活用が有効です

RFタグを通い箱・パレットに取り付けることで、出荷時にタグを読み取って出荷履歴を確認できるため、どの通い箱・パレットがどこへ出荷されたかを正確に把握できるようになります。また、返却時にもRFタグを読み取ることで、自社の通い箱・パレットの回収漏れを防止でき、未返却のものがどこにあるのかを把握できるようにもなります。

通い箱・パレット管理におけるRFIDの活用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
解決したい!通い箱・パレットの紛失トラブルを防止するためには?

3.フォークリフトの事故防止

フォークリフトの運用に際しては、安全確認の怠りや、曲がり角や死角で運転席から人が見えなかったことを原因として、重大な事故が発生するリスクがあります。そのリスクを最小化するためには、運転手側だけでなく、通行人や周囲の作業者も危険に気付ける仕組みが必要です。

そこでRFIDの仕組みを活用した検知信号灯鳴動システムを導入し、事故が発生しやすい場所に設置することで、フォークリフトなどの接近を察知し、信号灯の鳴動により作業者に周知できるようになります。これによりフォークリフトの接近に気付き、事故を防ぐことができます。

フォークリフトの事故防止に役立つRFIDの活用法については、以下の記事で詳しく解説しています。
フォークリフトの事故防止!RFIDを活用し接触事故を未然に防ぐ方法とは

4.金型管理の効率化

金型の管理やメンテナンスを怠ると、サビの発生や製品への汚れの付着などにより寸法が変化し、不良品の発生や生産性の低下を招きます。しかし、金型管理においては、ショット数の管理ができていなかったり、金型メンテナンスのタイミングを把握できていなかったりするケースがよくあり、多くの現場で課題となっています。

RFタグを用いた金型管理システムを活用すれば、RFタグを読み取ることで金型管理をシステム化でき、PCやタブレットで手軽に金型の貸し出し状況や置き場を確認できるようになります

金型管理の課題やRFタグを用いた金型管理システムによる解決方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
メンテナンス、充分にできていますか?金型管理でよくある課題と解決方法とは

5.工具の持ち出し管理のみえる化

工具は使用するときに持ち出し、使用後は返却するケースが一般的であり、紛失等を防ぐため持ち出し・返却の徹底した管理が必要です。しかし、持ち出し/返却時の台帳記入に手間がかかり、記入漏れが発生するなどの課題があります。

そこで工具などの対象物にRFタグを取り付け、専用のリーダーで読み取る仕組みにすることで、「誰が」「いつ」「何の工具を」持ち出したかを自動的に記録できるようになり、管理の工数を削減できます。また、RFIDの読み取りを通じたシステム管理で抜け漏れも防止することが可能です。

工具の持ち出し管理におけるRFIDの活用については、以下の記事で詳しく解説しています。
RFID活用による、工具の持ち出し管理を効率化する方法とは?

6.材料の先入れ先出しの徹底

先に保管されたものから順に、使用もしくは出庫する「先入れ先出し」は、保管しているものの品質が長期保管に伴い劣化することを防ぐ管理手法として重要であり、在庫管理の効率化などにも寄与します。しかし、人手による先入れ先出しの管理を行っていると属人化しやすく、ヒューマンエラーによって期限切れの材料が発生し、無駄なコストが発生するといった課題が生じやすくなります。

そのような課題を解決するためには、RFタグを対象物に取り付けることで原材料の使用期限を一元管理し、誰でも把握できる状況にすることが重要です。これにより、安定的な先入れ先出しの運用が可能となります

先入れ先出しの工程におけるRFIDの活用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
先入れ先出しとは?メリットやRFIDを活用した先入れ先出しの徹底方法についてご紹介

7.モノの探索時間の削減

日々の現場では備品や工具の所在を特定の担当者しか把握していなかったり、置き間違いや置き忘れによって所在がわからなくなったりしているために、「モノを探す作業」が多く発生しており、ムダな動作や時間が発生していることが珍しくありません。

このムダを削減するためには、RFタグを備品などに取り付けることが効果的です。ハンディターミナルを持って備品を探しに行く際に、音の強弱によって探したい製品の所在をある程度特定できるようになります
たとえば、入荷や仮工程間の段階で対象物にRFタグを取り付けることで、音と画像をもとに対象物を探索でき、早期発見につながります。

モノの探索におけるRFIDの活用方法については以下の記事で詳しく解説しています。
モノを探す動作のムダを削減。RFIDを活用したムダのなくし方とは

8.棚卸業務のヒューマンエラー削減

棚卸業務は在庫管理をするうえで重要な工程ですが、棚卸対象の品番や量が膨大なため時間がかかることや、棚卸対象品番の漏れや記入ミスが生じるなどの課題が見られます。

こうした課題の解決策の1つにRFIDの導入があります。RFIDを棚卸に導入することで、目視や手入力での作業が自動化されるためヒューマンエラー防止につながり、一括読み取りによって作業時間の低減も可能となります

RFIDを使った倉庫の棚卸業務の効率化については、以下の記事で詳しく解説しています。
倉庫の棚卸業務を効率化する方法とは?
改善のポイントと解決に向けたアイデアをご紹介

製造業のあらゆる場面で活用できる
RFIDを通じた現場の効率化を

小林クリエイトでは、ご紹介したようなさまざまな現場で導入できるあらゆる種類のRFIDソリューションを扱っており、それぞれの現場での利用シーンに応じた最適な提案が可能です。RFIDソリューションを活用することで、製造業の現場改善・効率化に寄与します。また、RFタグの小ロット販売も行っており、500枚・1,000枚単位などでリーズナブルに提供できます。

以下の資料では、RFIDを用いた在庫管理など製造現場・工場の改善アイデアを紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。

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