社会医療法人三栄会 ツカザキ病院様

部門連携の強化&業務効率化!処置室採血の運営体制変更とシステム導入で実現

社会医療法人三栄会 ツカザキ病院様

平成15年の開院以来、姫路市、太子町、たつの市を中心とする播磨姫路医療圏において、急性期医療・救急医療を支える中核病院として、医療を提供されている社会医療法人三栄会 ツカザキ病院様。
令和3年12月には西館を増築し、令和4年1月より運用を開始され、令和5年2月には全館で合わせて406床となりました。西館増築にあわせて、採血管準備装置と採血システムを検討され、同時に採血の運営体制の見直しも実施されました。
 
今回はシステム導入の経緯や導入後の効果について、臨床検査科 藤原統括技師長にお話をお伺いしました。
※部署名、役職名は取材当時のものです。
 
 
 

基本データ

 
外来採血患者数 約100人
社会医療法人三栄会 ツカザキ病院様(外部サイトリンク)
 
 

導入前の課題

 
採血管の取違いリスク防止/検査科への問合せの減少/処置室採血の運営体制の見直し
 
 

導入製品

 
採血管準備装置i・pres fine/尿カップラベラーCL-300/採血業務支援システムRInCS/採血業務指標化システム/採血ファニチャ
 
 
 

採血管の貼り間違いや採血量の不足。西館増築のタイミングに合わせ、採血管準備装置と採血システム導入を検討

 

――システム導入前にはどのような課題がありましたか?

 

西館増築前は、看護部が中心に処置室で採血をしていました。患者様の名前を呼んで採血室に呼び入れてから、患者様に名前と生年月日を答えてもらうことで認証をしていました。ラベルは、電子カルテで処理をしたタイミングで、検査システムに接続されたプリンタから出ますので、それを手で貼って準備をしていました。


 

採血に検査技師が関わっていなかったので、毎回電話で容器の問い合わせがありました。検査科にかかってくる電話の件数が多く、容器の貼り間違いや量不足、その他検査技師でなければ解決できない内容が多かったと思います。看護師はシステムが苦手な高齢のベテランの職員が配置されていたので、システム導入に反対意見も多く上がっていました。

 

看護部を中心に、処置室にて手貼りで容器を用意している状況が続いていたので、どこかでシステムを入れるべきであると看護部に提案しました。新しく西館が建ち、外来と処置室が移動することが決まった時に、検査科も協力するので是非システム化をしたいと提案したことがきっかけです。

 
 
 

小林クリエイトの「営業力」がメーカー選定の決め手に

 

――システム導入にあたり、小林クリエイト以外のメーカーは検討されていましたか?

 

機器やシステムの検討は、令和2年度の下半期から開始しました。学会で情報収集を行い、検査技師仲間にも相談させていただいておりました。小林クリエイトの製品・システムを導入されている病院の技師長にすすめられ、その病院の採血室の見学にも行かせていただき、小林クリエイトを選ぶことにしました。令和3年の4月にメーカーを決定し、中ごろに検査科内での説明会を実施していただきました。

 
 

――小林クリエイトを選んだ理由や決め手について教えてください。
 

色々と相談にのってくださり、はじめてのシステム導入でありましたが、サポートしてくださる方々がとても親切でした。見学や導入に際しての悩みや相談がしやすく、担当の営業さんがとても話しやすく、無理なお願いも沢山させていただいたのですが、前向きに検討してくれたのがよかったです。訪問回数が多かったことや、こちらの状況を考えた提案をしていただいたので、小林クリエイトを選びました。

 
 

――導入準備中の不安や課題はありましたか。

 

稼働日当日まで「システムが使いこなせるのか?」と現場の看護師から言われることが多く少し不安でしたが、導入後数日で慣れてきた方々から、システム化の良さを理解してくれるコメントが多くなりました。

 
 
 

システム導入後、看護師からの問い合わせが減少し、スムーズな部門連携が可能に。採血管準備~呼出し~照合までのトラブルやリスクを軽減。

 

――導入前にお持ちであったお悩みや課題は、採血管準備装置と採血システムの導入後は解決されたでしょうか?

 

処置室の運営体制変更とシステム導入により、ほぼ解消されました。検査技師を配置することで、現場で多くのことが解決できることはよかったです。看護部ともうまく一緒に仕事ができるように色々と手伝うことも増えましたが、採血が苦手な技師もまだまだ多く、看護部が一緒に運営してくれるのはありがたいと思います。システム導入後の効果として、看護師からの問い合わせが大幅に減少したことや、現場で解決できることが多くなったことも感じています。

 

また、患者様の待ち時間が、大幅に短縮しました。それ以外にも、システム的に患者呼出しができるようになったことや、バーコード照合ができるので、患者様間違いや容器間違いのトラブルが無くなりました。

 
 

――導入して気に入っているポイントや、導入後に初めて気付いた良かったポイントなどはありますか?

 

当たり前に患者様の名前を呼んでいたことが、番号での呼出しに変更できてよかったと思います。また、検査技師を配置し、検査技師が採血をするようになったことで、採血業務と血液の取り直しに対して検査科の気持ちが変わったことは大きな収穫です。当たり前に看護部に取り直しを要望していたメンバーが、自分の事として対策や検討をしてくれることは大きいです。

 

患者様ごとの採血の注意点がシステムに出ることも、実際にシステム化をしてよかったことだと思います。今データをとっている難易度の情報も、入力をすることでデータ化できると聞いていますので、さらに運用でメリットを発揮できるのではないかと考えています。

 
 

 
 

――スタッフの方や患者様からの声または感想などありましたら、教えてください。

 

検査技師の採血に対して、嫌がる患者様も少しおられますので、その部分でスタッフからのメンタル的な不安が聞かれることが導入当初は多くありました。しかし、採血に慣れてきたメンバーからは、逆に患者様に色々と話しかけて気に入ってもらえたり、現場でなければ味わえない患者様からの感謝の気持ちを直接もらえるなど、良い意見も増えてきました。やはり検査室だけで仕事をしていた以前よりも、検査技師の気持ちや態度に変化が見られたことがよかったです。

 
 

――今後の採血運用について検討されていることはありますか。

 

採血容器の変更と、採血本数を減らす運用を検討しています。

 
 

――今後、弊社に期待することがありましたら、教えてください。

 

システム的にできることを定期的に教えていただくことで、今以上にシステム化したことのメリットを出していきたいと思っています。他の病院で運用されている内容でも構いませんので、取り組むべき課題や対策などの情報交換を行いながら、さらに良い採血運用を実現できるよう、取り組んで頂きたいです。

 
 
 


 

 

 

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