【RFID導入の進め方】導入の手順と
STEPごとの成功ポイントを解説!
製造業・物流業における業務改善に役立つ技術として、近年RFID導入する企業が増えてきています。RFIDの導入は、さまざまな制約や条件があり、業務改善の効果を得るためには、十分な確認・検討が必要です。そこで、本記事では、RFIDの概要や導入の手順、知っておきたいポイントなどをご紹介します。
RFIDを導入するなら知っておきたい基礎知識
RFIDの特徴
RFIDは、「Radio」、「Frequency」、「Identification」という3つの英単語の頭文字をとった造語であり、無線通信を活用した自動認識技術のことを指します。
RFIDは、従来の二次元コードと比較して、以下のような特徴を持っていることから、業務効率化を目的とした製造業や物流業での導入が進んでいます。
- タグとの距離が離れていても読み取り可能
- 複数のタグをまとめて読み取り可能
- 隠れているタグも読み取り可能
- 汚れているタグも読み取り可能
- タグの情報は一部修正・更新が可能
RFIDの特徴ついては、以下記事で解説しています。こちらもあわせてご覧ください。
RFIDの活用ユースケース
RFIDは、電波・電磁界を利用した無線通信による交信のため、段ボールで隠れていたり、目視できなかったりするタグであっても読み取り可能です。そのため製造や物流の現場でモノとデータの紐付けやみえる化が可能となり、以下のようなことに活用されています。
- 在庫管理の適正化
- 現場で発生しているムリ・ムダ・ムラの改善
- 製造業・物流業における検査工程の効率化
- 製造業における原材料の先入れ先出しの徹底
- 現場で使う予備品の管理適正化
- 作業の記録漏れ・記録工数の削減 など
このように、RFIDを導入することで現場の業務効率化や生産性の向上を行うことができます。以下記事ではこれらの活用例の詳細をご紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。
製造業でのRFID活用事例8選!メリットや導入方法についても解説
RFIDによる在庫管理のメリットとはバーコードによる管理との違いや導入メリットについて解説
RFID導入で改善できる物流現場の課題を紹介!
便利な技術であるRFIDは簡単に導入できるわけではありません。それぞれの現場にあわせて条件や制約を確認する必要があります。
そこで次章では、実際にRFIDの導入を進める手順とそれぞれのポイントをご紹介します。
製造業におけるRFID導入の進め方と<br>そのポイント
RFIDの導入には、大きく分けて6つのSTEPがあり、各手順を正しく理解したうえで導入までの全体像を把握し、導入後のイメージをつかみながら進めることが重要です。
以降では各STEPについてご紹介します。
STEP①:現状の課題の抽出
まずは、現場の状況や業務内容をしっかりと把握し、業務課題の洗い出しを行うことが大切です。
課題の抽出は、6つの導入STEPの中でも最も重要なものであり、ここがしっかりできていないと、適切なシステムを選べず、十分な導入効果が得られない可能性があります。
課題抽出にあたっては、品質面における不良コストがどのくらいになっているのか、システム停止によって生産数がどのくらい減っているのかなど、数値化・定量化が可能なものをピックアップするといいでしょう。
STEP②:導入効果の検証
抽出した課題を踏まえて、実際にRFIDを導入した際の効果を検証します。
どのくらい業務が改善されるのか、コストを抑えることができるのかなど、導入予算と改善できるロスコストを比較し、費用対効果が適切であるか検討しましょう。
STEP③:RFタグ・ラベル導入に向けた情報整理
RFIDは、導入環境やタグを添付する対象物によって制約が生まれることを理解しておきましょう。
そのため、導入環境や添付する対象物の情報を整理しておく必要があります。具体的には、以下6つの観点を整理しておくといいでしょう。
- タグを添付する対象物の材質
- タグを添付する対象物の取り付けスペース
- 運用に必要なRFタグ・ラベルの個数
- 読み取るデータ容量
- 使用環境(湿度や衝撃、電波など)
- 運用時に想定される読み取り距離
RFタグ・ラベルの詳細や使用環境について、以下でご紹介しています。
以下のお役立ち資料では、RFタグ・ラベルの選定方法について解説しております。
STEP④:RFタグ・ラベル/システムの選定
STEP3にて整理した情報を踏まえ、適切なRFタグ・ラベル/システムを選定します。
RFIDと一言でいっても、RFタグ・ラベル、システム、リーダー、アンテナといったさまざまな要素があり、工程や作業別に適切なものは違うため、それぞれの特徴を理解しておくことが大切です。
工事が必要となるケースもあるため、スケジュールには余裕を持っておきましょう。
また、適切な機器を選定したとしても、コストが肥大化してしまえば意味がありません。予算と仕入先が提示する概算費用を比較したうえで、自社のコストにもあった運用方法を決定することが大切です。
RFIDのリーダーに関しては以下の記事で紹介しております。ご興味のある方はご覧ください。
STEP⑤:現場テスト・検証
導入する機器やシステムが決まったら、実際に使用する環境でテストを行います。
どこにラベルを取り付けるのか、リーダーライタやアンテナの設置場所は問題ないか、うまく読み取りができるかなどを確認します。
また、テストの際は、以下ポイントも押さえておきましょう。
- 全てのRFタグ取付け対象物でテストを実施する
- 複数のリーダーライタやアンテナが稼働できる環境であるか、電波の干渉が起きないかテストする
STEP⑥:本導入
テストの結果、特に問題なく稼働し、費用対効果が検証されれば本導入に進みます。
同時に、RFタグ・ラベルに格納するデータの決定や法規制への対応も行っておきましょう。
本導入後は、実際の現場で読み取り性能が十分に発揮できているかを都度確認します。運用を重ねる中で、今まで読み取れていたRFタグが読み取れなかったり、本来読み取りたくないRFタグを読み取ってしまったり、事前のテストでは起きなかった不具合が発生するケースもあります。不具合が発生した際は、その都度原因を究明し、対策を立案・実施していきましょう。
以下資料では、ご紹介したようなRFID導入の流れをチェックシート形式にて解説しています。こちらもぜひご覧ください。
RFIDの導入なら小林クリエイトまで<br>ご相談ください!
長年、製造業を中心に業務改善のサポートを行ってきた小林クリエイトでは、業務改善のノウハウがありRFIDに関する導入支援を行っています。具体的な導入支援には、以下4つがあります。
- RFタグ・ラベルの選定:課題や現場に応じたRFタグ・ラベルを提供
- 現地での事前検証:小林クリエイトが所有している機器やタグを利用し、事前検証を実施
- 登録・免許申請:1W以下(>250mW)の読取り機器を使用する際に必要となる、構内無線局・陸上無線局の申請をサポート
- RFIDを活用したソリューションの提供:RFIDを活用した業務改善を行えるさまざまなシステムやソリューションの提供・導入・運用の支援を展開
RFIDを活用したソリューションについては以下をご覧ください。
以下資料では、RFIDの導入によって現場改善を実現した例をご紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。
お役立ち資料はこちら
お役立ち資料
改善ネタ集
必要な機器や方法、注意点を解説
には?
解決できる課題やメリット、方法などをご紹介